市販では数多くの歯ブラシが出回っていますね。100円くらいの安いものから、400円以上もする高額なものまで様々です。こんなに種類があると迷ってしまいますね。皆さんは何を指標に歯ブラシを選んでいますか?
歯科衛生士としておすすめするのは、各々のお口、歯並びに合わせた歯ブラシなのですが、ざっくり言うと ヘッドはコンパクト、毛の硬さは柔らかいか普通、山切りカットではないフラットな歯ブラシです。
細かく説明していきます。
1ヘッド
ヘッドとは歯ブラシの頭の部分で、市販のものは大抵、コンパクトか普通で、メーカーによってはもっと大きいものもあります。コンパクトをオススメする理由は、細かいところまで毛先が届くからです。とても大きいヘッドで効率よく広範囲が磨ける!と言う商品を目にしますが、広範囲を磨けていても大きいヘッドでは奥歯の裏や、歯並びで歯が重なっている部分に当てられません。
隅々まで磨こうとすれば、コンパクトなヘッドのものがいいです。もちろん、大きいヘッドで細かいところはワンタフトなどの歯間清掃用具を別で使い分けてもいいのでが、手間がかかり続かないようであれば、一つの歯ブラシで全体細かく磨けたほうがいいのでは、と言うのが私の考えです。
子供の歯ブラシは子供の口に合わせて小さいヘッドですよね?私は女性でしたら子供用の歯ブラシでもいいと思っています。女性は顎も小さく、歯も小さい方もいますから、コンパクトよりも小さい子供歯ブラシも時にはオススメしていました。
2毛の硬さ
毛の硬さは市販のものでも種類が多くメーカーさんも力を入れている要素だと思います。基本的には柔らかいか普通の硬さがいいです。私の患者さんでも、男性の方が特に 硬め の毛先の歯ブラシを選んでいる傾向にありました。硬い方が磨いた感があるそうです。でもそれって要注意です。硬いブラシでゴシゴシ磨くと確かに磨いた感があるのですが、歯の表面が傷つき知覚過敏の原因になります。
ブラシ圧が強い方はすぐに歯ブラシの毛が広がってしまいますが、ブラシの毛が広がってきたら歯ブラシの交換時期です。基本的には2ヶ月が目安なので、それよりも早く毛先がバサバサになったり広がってしまう場合は歯ブラシ圧が強いのかもしれません。
こういった観点から、毛の硬さは普通がオススメ。出血したり、普通だと硬いもしくは痛いと感じる方は柔らかめをオススメします。
フラットな毛先(山切りでないもの)
毛先は山切りなどガタガタしていないフラットのものをオススメします。なぜなら、山切りだと山の部分は毛先が歯の表面に当たりますが、谷の部分は当たらないからです。歯の表面に満遍なく当たるフラットな毛先の歯ブラシの方が歯の表面の汚れを効率よく取り除けます。
歯と歯の間にも届くと言われていますが、歯間部は歯間ブラシや糸ようじ、デンタルフロスでなければ届かないので、歯ブラシは基本歯の表面の汚れを取ることを目的にしています。
以上がオススメの歯ブラシの特徴です。 ちなみに私は色々試していますが、最近はオーラ2のコンパクトヘッドのウルトラソフトを使っています。恥ずかしながら妊娠と出産で歯肉炎気味だったので。
文中にも書きましたが、あくまで歯ブラシは歯の表面の掃除が目的!歯間部はデンタルフロス、糸ようじ、歯間ブラシなどで掃除する必要があるので、歯ブラシとセットで歯の表面と歯間を掃除しましょう。